「生でしたい」と言われたとき、どう応じればいいのか。
これは多くのカップルが一度は直面する問題だと思います。恋人同士が愛情を深める行為の中で、避妊具を使わないことに強い魅力を感じる人がいる一方、リスクを重く受け止めてためらう人もいます。
恋愛にはいろいろな形があり、どれが正解というものはありませんが、相手の希望を受け入れるかどうかは慎重に考えてほしいところです。
今回は「生でしたい」と言われる背景にはどんな本音があるのか、実際の体験談やリスク、そして具体的な対処法について、なるべく多角的にお話ししていきます。もし似たような状況に悩んでいる方がいれば、考えを整理するヒントになるかもしれません。
まず「生でしたい」という言葉の裏には、複数の心理パターンが隠れています。単純に面倒だからという理由の人もいれば、強い愛情表現として受け止める人もいるでしょう。
一口に「本音」と言っても、意識していない場合や相手から強く言われて初めて「そうなのか」と気づくケースもあります。相手から「生でしたい」と言われた側の戸惑いは、想像以上に大きいことが多いので、「どうしてそう思うのか」を話し合って理解することが大切です。
妊娠や性感染症のリスクが頭をよぎるのは当然ですし、そのまま受け入れるには不安が残るはず。だからこそ、お互いの気持ちと状況を整理し、真剣に考える必要があります。
例えば最も多いパターンとしては、「コンドームの装着が面倒くさい」「自然な感覚を味わいたい」といった単純な理由があげられます。これは避妊具を着けるときに感じる煩わしさや締め付け感への抵抗が背景にあるとも言えます。
実際、コンドームを使用することで「いまいち盛り上がりに欠ける」という声を聞くことも少なくありません。しかし当然ながら、それだけを理由にリスクを軽視してしまうと、後々のトラブルや心の傷に繋がる恐れも高まります。
たとえば「彼氏が生の方が気持ちいいと懇願してきたから試したはいいものの、その後の生理が遅れて死ぬほど不安になった」という体験談もあるように、安易に受け入れてしまうとその不安に長期間振り回されることになりかねません。実際、アフターピルを使う選択に至った結果、身体やメンタルの負担を大きく感じる人もいます。
また、「絆を深めたい」「お互いを完全に受け入れ合いたい」という気持ちから「生でしたい」と伝えてくるケースもあります。この場合は独占欲や深い愛情を示す形になるのですが、言われた方からすると「重たい愛情表現」と捉えることもあるかもしれません。
ただ、真剣なパートナー同士で結婚を見据えているならば、そこに前向きな意味を見出すこともあるでしょう。実際「結婚前提だったからこそ、妊娠という現実的なリスクを二人で背負うつもりで踏み切った」というカップルの例もあり、結果的に結婚というゴールを手にした人もいます。
もっとも、それだけの覚悟があるかどうかは、言われた側がきちんと判断すべきポイント。中途半端な覚悟のまま生での行為に及ぶと、何かあったときに後悔が大きくなることは想像に難くありません。
一方、あまり深い考えを持たず「一度きりなら大丈夫」「自分はまだ若いから問題ない」と軽い気持ちで言ってしまう人もいます。とりわけ性経験が浅い男性に多いようで、「大学の友人たちは誰も避妊なんてしてないよ」などと誇張混じりの話をされ、無理やり同調を迫られる例もあるようです。
しかし実際には妊娠や性感染症は若いからといって防げるわけではありません。もしパートナーが軽い気持ちで「生でもいいよね」と言っているのであれば、こちらは冷静になってリスクと責任について改めて話し合う必要があるでしょう。もしそこで相手が真剣に向き合ってくれないなら、今後の付き合い方自体を見直すチャンスかもしれません。
さらに怖いのは、相手が「生でしたい」と言う心理の裏に「コントロール欲」が潜んでいる場合です。「自分の言うことに従わせたい」「本当に愛しているなら拒めないはずだ」という発想で迫られると、断ることに罪悪感を持たされる可能性があります。このような状況が常態化すると、いつしかモラハラやDVに発展してしまうこともあるのです。
「愛してるならいいよね?」と言われてその場の空気に流されてしまい、後日大きなトラウマを抱えることになった人も実在します。もし「生でしたい」という発言が相手の一方的な支配欲に基づいていると感じたら、勇気を出してはっきり拒否するか、今後の関係のあり方をもう一度考え直す必要があるかもしれません。
そして最後に、「子供がほしい」という明確な意思を持っているケースです。結婚しているカップルや、将来的な家族計画をしっかり話し合っている二人ならば、「いつ子供をつくるか」という視点で合意のもとに生での行為を選ぶ場合もあるでしょう。
ただし、ここで大切なのは「本当に相手も同じ方向を向いているのか」をきちんと確認すること。お互いに同じビジョンを共有していれば、計画的な形で進められるかもしれません。
しかし、片方が本当はまだ準備できていないのに、勢いに流されてしまうと大きなすれ違いが生まれます。「二人で自然妊娠を試みたけれど、結果的に授かれなかった」という経験を経ても、揺るぎない絆で結ばれているカップルもいれば、そうではないカップルもいるからです。
このように「生でしたい」という言葉には、さまざまな感情や事情が隠されています。だからこそ、相手がどのような思いで言っているのかを冷静に見極める必要があります。
そして「リスクは大丈夫なのか」といった不安があれば、遠慮せずに問いかけることが大切です。特に妊娠や性感染症リスクへの対策は切り離せません。コンドームの避妊成功率が高いとはいえ、100%ではありませんし、膣外射精にいたってはもっと低い成功率だと言われています。
加えて、もし失敗した場合にアフターピルを飲むことになれば、身体への負担や精神的ストレスは少なからず生じます。性感染症のリスクに関しても、生での行為は高まるばかりです。クラミジアやヘルペスなどは、実は軽視されがちでも感染例が少なくありません。後悔してからでは取り返しのつかない事態に発展することもあるため、慎重に考える価値があります。
さらに、相手に押し切られる形で同意してしまうと、結果的に心の負担やトラウマになる危険性も見逃せません。「嫌だけれど断ると関係が悪化しそうだから」「愛情を疑われたくないから」という理由で仕方なく応じた場合、その後の恋愛観に暗い影を落とすことがあり得ます。大切なのは、自分の気持ちや身体を最優先にすることです。もし相手がその姿勢を理解してくれないなら、その関係自体が健全とは言い難いのではないでしょうか。
では、具体的にどう対処すればいいのか。まず「断る」選択肢を取りたい場合は、感情的にならず客観的な理由を伝えるのが効果的です。
「妊娠リスクや性感染症が心配だから避けたい」とはっきり言い切ることで、相手に「そんなに大事なことなんだ」と理解させるきっかけにもなります。また、いきなり全面的にNOを突きつけるのではなく、「きちんとコンドームを使ってくれるならいい」「どうしても生でしたいなら、ピルやSTD検査など具体的な対策を用意してほしい」といった代替案を示すことで、関係が不必要にこじれずに済むかもしれません。
もし条件付きでOKしようと考えているなら、婦人科を受診し低用量ピルを処方してもらうのも一つの方法です。もちろんピルも万能ではありませんが、正しく服用すれば高い避妊効果が期待できます。さらに性感染症の検査を二人で受けるのも非常に大切なステップです。
結果を共有しておけば、お互いの健康管理に対する意識も自然と高まるでしょう。そして何より、本当に妊娠したときにどうするか、二人の将来について腹を割って話し合っておくことが重要です。「もし妊娠したら結婚するのか、それとも中絶という選択をするのか」という極端な話も含めて、本音をお互いにきちんと確認し合えると、いざというときの後悔や混乱は少なくなります。
具体的な体験談を見てみると、ピル導入でうまく解決したカップルは「婦人科に行ってピルを処方してもらい、お互いに検査も受けたおかげで安心できた」という声をあげています。
逆に、相手の勢いに流されて生でした結果、「生理が遅れて大騒ぎになり、最終的に妊娠ではなかったが信用をなくして別れた」という悲しい例もあるようです。
また、交際時代は絶対に生を許可しなかったけれど、結婚してからお互いに検査済みで挑戦し、子供を計画的につくる流れになった夫婦もいます。こうした体験談から学べるのは、二人の将来設計をしっかりと共有し、意思を尊重し合える関係を築くことが最も大切だということです。
一方で、相手が「拒否すると機嫌が悪くなる」「他のカップルを例に出して同調圧力をかけてくる」「お酒の勢いで迫ってくる」などの行動をとる場合は、要注意です。これは単に「生で行為をしたい」という次元を超えて、相手の気持ちを軽視したりコントロールしようとしている可能性が高いからです。このような兆候が見られるときは、早めに専門機関や信頼できる友人に相談するなど、身を守る対策を講じることが必要かもしれません。
まとめとして、「生でしたい」と言われた際には、相手の本音がどんなものなのかをきちんと理解し、自分が納得できる選択をすることが大切です。愛情を深めたいという気持ちからの発言なのか、単なるわがままなのか、あるいはコントロール欲が強いのか。背景によって対応策は変わってきますが、いずれの場合もリスク管理は欠かせません。最終的には自分の身体と心を守れるのは自分だけだからです。もしピルやSTD検査に興味があるなら婦人科医に相談し、必要ならパートナーを説得して一緒に受診するのがおすすめです。逆に、どうしても納得できないなら無理をする必要はありません。「自分の気持ちと体を優先に」という姿勢を貫くことが、自分を大切にするうえで一番重要なのです。
たとえ相手と気持ちがすれ違ったとしても、そこでしっかり向き合わなければ、後のトラブルはより大きくなります。恋人同士というのは互いを思いやってこそ関係が深まっていくものです。だからこそ、「生でしたい」という話題を単なるスリルや快楽だけで片付けずに、じっくり話し合いましょう。妊娠や性感染症のリスク、心の傷になりかねない可能性、さらには将来を左右する重大な決断につながるかもしれないのだと意識しておくことが、後悔しないためには欠かせないステップだといえます。結局は二人の合意があってこその関係ですから、ぜひ冷静に判断しながら、お互いに納得のいく選択を見つけてください。身体のことも心のことも、どちらも大切にできるような関係が築けることを願っています。
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