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モラハラ男、DV男、浮気男でも彼女が出来たり結婚も出来るのは何故?

「愛するはずだった人が変わるとき〜魔法は解けてしまった〜」

春の陽気に誘われて外を歩いていると、ふと目に入った若いカップル。彼女の腕を強く掴む彼の姿。そして彼女の少し怯えたような表情。一瞬の光景でしたが、私の中に過去の記憶が鮮明によみがえってきました。

あなたは恋愛において、最初は魅力的に見えた相手の言動が、時間とともに不安や恐怖へと変わっていく経験をしたことはありませんか?私はあります。そして、周りを見渡してみれば、意外と多くの人がこのような体験をしているようなのです。

誰しも恋に落ちる瞬間は、まるで映画のワンシーンのように美しく輝いています。あの人の笑顔、優しさ、カリスマ性、自信に満ちた振る舞い…。すべてが完璧に見えて、このまま幸せが続くと信じてしまうのは自然なことです。でも、その輝きの裏側に隠されているものを、私たちはなかなか見抜けないものなのです。

今日は、表面的な魅力とその落とし穴について、心理学的側面や実体験を交えながら、じっくりとお話ししていきたいと思います。この記事があなたの大切な判断の一助になれば幸いです。

「彼の自信に満ちた振る舞いに、最初は心を奪われました」

私の友人の真由美はこう語り始めました。大学のサークル活動で出会った彼は、周囲の視線を集める存在でした。話し方は流暢で、どんな状況でも冗談を言って場を和ませる才能があり、リーダーシップにも溢れていました。彼女はそんな彼に惹かれ、交際が始まったのです。

最初の数カ月は、まさに夢のような時間だったそうです。デートでは常に彼が主導権を握り、行き先を決め、レストランでもスマートにオーダーし、彼女の好みを覚えてサプライズをしてくれました。強い自己主張と決断力のある姿は、真由美にとって頼もしく、安心感を与えてくれたのです。

しかし、交際半年を過ぎた頃から、少しずつ状況が変わっていきました。

「最初は些細なことでした。私の服装について『そんな派手な服、似合ってないよ』とか、友達との約束を『またその子と会うの?あんまり良い影響ないと思うんだけど』と否定されるようになったんです」

真由美が他の男性と話しているのを見かけると、後で強い口調で問い詰められるようになりました。最初は「嫉妬するほど愛されている」と感じていた彼女も、次第に窮屈さを感じ始めます。

「自分の考えや意見を言うと、『それって間違ってるよ』『そんなこと言うなんて君らしくない』と言われるようになって…。いつの間にか自分の言葉に自信が持てなくなっていました」

モラルハラスメント(モラハラ)の始まりでした。最初は自信と魅力に満ちていた彼の姿が、いつしか彼女をコントロールし、自分の思い通りにしようとする支配的な性格へと変わっていったのです。いや、正確に言えば「変わった」のではなく、表面的な魅力の裏に隠れていた本質が徐々に表れてきたのかもしれません。

こうした経験は決して珍しいものではありません。実際、心理学的・社会的な側面から見ると、極端な支配欲や自己中心的な傾向を持つ人は、初対面や交際初期において非常に魅力的に映ることがあるのです。その理由をもう少し掘り下げてみましょう。

自信にあふれる振る舞いは、多くの場合、私たちに安心感や頼もしさを感じさせます。決断力があり、意見をはっきり述べる人は、「この人なら何かあっても守ってくれる」という印象を与えるものです。しかし、その自信の源が何であるかを見極めることが重要になります。健全な自信は自己理解と自己受容に基づいているのに対し、支配的な人の自信は往々にして自己中心的で、他者をコントロールすることで保たれているものなのです。

表面的な優しさや包容力も同様です。交際初期には相手に対する気配りや心遣いが見られることがあります。レストランでのドアの開け閉め、急な雨が降った時の上着の貸し出し、体調を気遣うLINEなど、細やかな心配りに「この人は優しい」と感じてしまうのは当然のことです。

しかし、その優しさが本物かどうかは、時間が経たないと分かりません。本当の優しさは相手の自由や成長を尊重するものですが、支配的な人の優しさは「自分の思い通りになるなら」という条件付きのものであることが多いのです。

「彼、最初はすごく気を使ってくれてたんです。飲み会で帰りが遅くなりそうだと連絡すると『心配だから迎えに行くよ』って言ってくれて。でも、だんだんそれが『どこにいるの?誰といるの?』ってチェックするようになって…。最初は愛情表現だと思ってたけど、実は監視だったんですね」

これは別の友人、恵理の話です。彼女の元彼氏は、交際当初は細やかな気配りで彼女を喜ばせていましたが、次第にその「気配り」が「監視」に変わっていったのです。

また、刺激的な存在感も見逃せない要素です。情熱的な言動や振る舞い、時には社会的なルールを少し逸脱するような「悪い男」的な魅力に惹かれる人も少なくありません。普通の日常では味わえない非日常感や刺激が、恋愛初期のドキドキ感を生むこともあるのです。

「付き合った当初は、彼の奔放な性格にすごく魅力を感じていました。突然『今から海に行こう』って誘われて、深夜に車で海岸に行ったり。仕事も『自分のペースでやる』って言って自由に生きている感じが、当時の私にはまぶしく見えたんです」

と語るのは、30代の奈美さん。しかし、その「自由さ」が後に「無責任さ」として表れてきました。約束の時間を守らない、突然連絡が取れなくなる、お金の管理ができないなど、次第に生活の様々な面で問題が浮上してきたのです。

「最初は『彼はただ自由人なだけ』って思ってたけど、結局それは『自分のことしか考えていない』ってことだったんですよね。私との約束より自分の気分を優先する。それが分かるまでに1年以上かかりました」

では、なぜこういった危険信号を持つ人物と、私たちは交際や結婚に至ってしまうのでしょうか?

その大きな理由の一つが「印象操作による信頼形成」です。モラハラやDV、浮気などの問題行動を持つ人は、多くの場合、初期段階ではとても魅力的に自分を見せる術を心得ています。実際、サイコパス的な性質を持つ人ほど初対面では魅力的に映るという研究結果もあるのです。

彼らは相手の話をよく聞き、相手の興味や価値観、弱みを探り、それに合わせた振る舞いをすることで、「自分のことを本当に理解してくれている」という錯覚を与えます。その結果、相手は彼の魅力的な面に目を奪われ、あまり深く本質を見抜かずに交際が始まってしまうのです。

「彼は私が10代の頃に抱えていた悩みをすごく真剣に聞いてくれて、『そんな経験があったから今のあなたがあるんだよ』って言ってくれたんです。誰にも話したことのない過去の話を打ち明けられる相手だと思いました。でも後から気づいたんですが、彼は私の弱みを握ることで、自分の言いなりにしやすくしていたんですね」

これは40代の女性、千絵さんの話です。彼女は若い頃の傷ついた経験を理解してくれた彼に深く感謝し、信頼を寄せていました。しかし、その関係性は次第に歪んでいき、彼は千絵さんの過去をたびたび蒸し返しては「君はそういう子だったんだよね」と、現在の彼女の行動や選択を否定する材料として使うようになったのです。

もう一つの理由として「トラウマや依存のメカニズム」が挙げられます。過去に虐待や拒絶を経験した人、自己肯定感が低い人は、時に問題のある関係性に引き寄せられることがあります。というのも、過去の傷ついた経験が、無意識のうちに似たようなパターンを持つ相手を「親しみやすい」と感じさせてしまうからです。

これは「反復強迫」と呼ばれる心理現象で、過去のトラウマを無意識のうちに繰り返してしまう傾向を指します。例えば、幼少期に親から厳しく叱責された経験がある人は、大人になっても厳格で時に批判的なパートナーを選びがちだという研究結果もあります。

「私の父は厳格な人で、いつも『お前はダメだ』って言われて育ちました。だから、彼が時々厳しく注意してくるのも『愛があるから』って思っていたんです。批判されることが『当たり前』『愛情表現』だと思っていたから、彼のモラハラに気づくのに時間がかかりました」

これは30代前半の智子さんの体験です。彼女は幼少期の環境が、成人後のパートナー選びにも無意識に影響していたことを、カウンセリングを通じて理解していったと言います。

そして「周囲のサポート不足や盲点」も見過ごせない要素です。友人や家族から「彼、素敵な人だね」「男らしくていいじゃない」と評価されることがあれば、自分の中で芽生えた小さな違和感や不安も打ち消されがちです。社会や文化が「男らしさ」として称揚する特性(強さ、支配力、嫉妬など)が、実はハラスメントの温床になることもあるのです。

「友達からは『彼、すごく頼りがいがあっていいね』って言われてたんです。だから、家での彼の支配的な態度にも『私が気にしすぎなのかな』って思っちゃって…。周りが羨ましがるカップルだったからこそ、SOS出しづらかったんです」

これは20代後半の明日香さんの言葉です。彼女の元彼は社交的で周囲に好印象を与える人物でしたが、二人きりになると冷たく威圧的な態度に豹変したそうです。そのギャップに悩んでいても、周囲からは「理想のカップル」と見られていたため、なかなか助けを求められなかったと言います。

これらの理由が複雑に絡み合い、問題のある関係性に陥ってしまうのです。

では、このような落とし穴を避けるためには、どうすれば良いのでしょうか?

まず「時間をかけた本質の見極め」が何よりも重要です。初期の魅力や印象だけで判断せず、様々な状況下での相手の言動をじっくり観察することが必要です。特に注目すべきなのは以下のような点です。

  • 相手が失敗したとき、あるいは思い通りにならなかったときの反応
  • 他者(友人、家族、サービス業の人など)にどう接しているか
  • 自分の過ちを認められるか、謝ることができるか
  • 意見の相違があったときに、どう対応するか
  • あなたの成長や自立を応援してくれるか、それとも妨げようとするか

これらの点を観察するには、ある程度の時間が必要です。だからこそ、結婚や同棲などの大きな決断をする前に、十分な時間をかけて相手を知ることが大切なのです。

「結婚前と後で彼が180度変わった」と言われることがありますが、実際には「変わった」のではなく、本来の姿が現れただけというケースが多いのです。だからこそ、さまざまなシチュエーションでの相手の姿を見ておくことが重要です。

次に、あなた自身の「自己肯定感を高める」ことも大切です。自分を大切にできる人は、他者からの不適切な扱いにも敏感に気づくことができます。「これは愛ではない」「これは尊重ではない」と判断する自信と勇気を持つことで、早い段階で危険な関係から抜け出すことが可能になるのです。

また、「信頼できる他者の視点を取り入れる」ことも有効です。恋に落ちていると、どうしても相手の良い面ばかりを見てしまいがち。そんなとき、信頼できる友人や家族の意見は貴重な判断材料になります。「彼のこの行動、ちょっと気になるんだけど…」と率直に相談してみることで、自分では気づかない視点が得られるかもしれません。

「今思えば、友達が『彼、ちょっと支配的じゃない?』って言ってくれた時に、もっと真剣に考えるべきだった。でも当時は『愛してるからだよ』って言い訳して、警告を無視しちゃったんです」

と30代の里奈さんは振り返ります。恋愛の渦中にいると冷静な判断が難しいからこそ、周囲からの視点は貴重なのです。

さらに、「警告サインを見極める力」を養うことも大切です。以下のような行動は、将来的な問題の兆候かもしれません。

  1. 交際初期から急速に関係を進めようとする(愛の告白が早すぎる、すぐに同棲や結婚の話をする)
  2. あなたの時間や人間関係をコントロールしようとする
  3. 小さな批判や「冗談」としてあなたを傷つける言葉を言う
  4. 自分の過ちを認めず、謝らない
  5. あなたの成功や成長に素直に喜べない
  6. 気分の浮き沈みが激しく、予測不能な怒りを示す
  7. 過去の恋人を全て「狂っていた」「クレイジーだった」と評する

これらのサインが見られたら、注意が必要です。もちろん、これらの特徴の一部が見られるからといって、必ずしも虐待的なパートナーであるとは限りません。しかし、複数の警告サインが重なる場合は、慎重に関係性を見極める必要があるでしょう。

「彼は最初、私の仕事の成功を祝ってくれていたんです。でも、私の給料が彼を上回るようになってからは、『その仕事、本当に続ける必要あるの?』『そんなに仕事ばかりしてると、いつか後悔するよ』って言うようになって…。最初は心配してくれているのかと思ったけど、実は私の成長を妬んでいたんですね」

これは40代のキャリアウーマン、美香さんの経験です。彼女はパートナーの不自然な言動に気づき、最終的には関係を解消することを選びました。

最後に、もっとも重要なのは「自分を守る勇気を持つこと」です。虐待的な関係は、多くの場合、徐々に悪化していきます。最初は小さな批判や制限から始まり、気づいたときには深刻な精神的・肉体的暴力に発展していることもあります。そして、「この人は本当は優しいんだ」「変わってくれるはず」という希望を捨てられずに、不健全な関係に留まってしまうケースも少なくありません。

しかし、統計的に見ても、モラハラやDVの加害者が本当に変わるケースは極めて稀です。なぜなら、彼らの多くは自分の行動に問題があるという認識自体を持っていないからです。そして、たとえ一時的に「反省」を見せたとしても、それが長続きすることはほとんどありません。

「別れようとした時、彼は号泣して『変わるから』『もう二度とあんなことしない』って約束したんです。その姿に負けて、もう一度チャンスをあげました。でも、結局1ヶ月も経たないうちに元の暴言が始まって…。それを繰り返すうちに、私の心も体も限界になっていました」

これは20代後半の香織さんの経験です。彼女は最終的に、友人と家族のサポートを受けて関係を断ち切ることができましたが、その過程は決して簡単ではなかったと言います。

「今だから言えますが、別れを決意するのがこんなに難しいとは思いませんでした。感情的にも経済的にも依存関係ができてしまっていて…。でも、今は新しい人生を歩み始めています。自分の直感を信じて行動して本当に良かったと思います」

彼女の言葉には、多くの人が共感するのではないでしょうか。

愛するということは、相手をコントロールすることではありません。お互いの成長を喜び合い、尊重し合える関係こそが、健全な愛の形なのです。表面的な魅力に惑わされず、本当の意味で互いを高め合えるパートナーを見つけることが、私たちの幸せにつながるのではないでしょうか。

もし、あなたが今、不安や恐れを感じる関係の中にいるなら、ぜひ信頼できる人に相談してみてください。一人で悩まず、必要なサポートを求めることは決して恥ずかしいことではありません。あなたの勇気ある一歩が、新しい人生の始まりになるかもしれないのです。

最後に、かけがえのない自分自身を大切にしてください。あなたは愛され、尊重される価値のある存在です。そのことを忘れないでください。本当の愛は、あなたを小さくするのではなく、大きく羽ばたかせてくれるものなのですから。

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