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恋に恋する女性たち〜その心理と向き合い方〜

「また同じことの繰り返し…」

友人の恵美がカフェでコーヒーを前に溜息をついたのは、彼女が3ヶ月間付き合った彼氏と別れた翌日のことでした。

「最初はすごく素敵な人だと思ったのに、なんだか違うなって思うようになって…」

その言葉を聞いて、私は「ああ、また始まったな」と内心思いました。恵美は過去2年間で5人の男性と付き合い、そのすべてが同じパターンで終わっていたからです。恋愛の始まりは情熱的で、まるで映画のワンシーンのようなロマンスを展開するのですが、必ず数ヶ月で「なんか違う」と感じて別れてしまうのです。

あなたの周りにも、恵美のような友人はいませんか?あるいは、もしかしたらあなた自身が似たような経験をしているかもしれません。それは「恋に恋している状態」かもしれません。

今日は、「恋に恋する」女性の心理や特徴、そしてもしあなたがそんな状態にあるなら、どう向き合えばいいのかについてお話しします。恋愛カウンセラーとして多くの女性たちと向き合ってきた経験と、私自身の体験も交えながら、心に寄り添うアドバイスをご紹介します。

「恋に恋する」って、どういう状態?

皆さんは「恋に恋する」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、恋愛そのものや恋愛の雰囲気、理想化されたイメージに酔っている状態を指します。簡単に言えば、実際の相手や関係性よりも、「恋愛している自分」に焦点が当たっていることが多いのです。

友人の恵美は典型的な「恋に恋する女性」でした。彼女が男性と付き合う理由を聞くと、「告白のシチュエーションが素敵だった」「デートがロマンチックで楽しかった」と、相手の人柄や価値観ではなく、恋愛の雰囲気やシチュエーションを語ることが多かったのです。

では、そんな「恋に恋する女性」にはどんな特徴があるのでしょうか?

恋に恋する女性の5つの特徴

  1. 恋愛の「過程」や「雰囲気」にこだわりがある

恋に恋する女性は、告白されるドキドキ感や、初デートのワクワク感、手をつなぐ時のドラマチックな瞬間など、恋愛の「過程」や「雰囲気」に強く惹かれる傾向があります。相手そのものよりも、「恋愛している感覚」が重要なのです。

例えば、夜景の見えるレストランでの食事や、花火大会でのデートなど、ロマンチックなシチュエーションにこだわり、そこでの体験を恋愛そのものと結びつけがちです。

「彼が夜景の見えるレストランに連れて行ってくれたの!素敵すぎない?」 「雨の中、駅まで迎えに来てくれた瞬間、胸がキュンとなっちゃった!」

こんな風に、シチュエーションの素敵さに心を奪われていることが多いですね。

私の友人の里奈も、「彼氏のどこが好き?」と聞くと、「プロポーズの時に100本のバラをくれた」「誕生日にサプライズパーティーを開いてくれた」と、イベントやサプライズの話ばかりで、彼の性格や人間性についてはあまり語らないことがありました。

もちろん、ロマンチックな体験に心躍るのは素敵なことです。でも、それだけに焦点が当たっているなら、それは「恋に恋している」サインかもしれませんね。

  1. 相手を理想化している

恋に恋する女性は、相手を実際以上に美化したり、「運命の人」「理想の王子様」といった映画や小説のヒーローのようにイメージすることが多いです。

初めて会った時から「この人だ!」と直感的に感じ、相手の欠点や不一致点をあまり気にしない、むしろ見ようとしない傾向があります。

「彼は私の理想そのもの!絶対に運命の人!」 「出会った瞬間から、この人と結婚するって決めてた」

こんな風に、実際にその人をよく知る前から「運命」を感じてしまうことがあります。

心理学的に見ると、これは「投影」と呼ばれるメカニズムです。自分の中の理想像を相手に投影し、実際の相手ではなく、自分が作り上げたイメージを愛しているのです。そのため、相手の実像が見えてくると幻滅しやすいという特徴があります。

  1. 熱しやすく冷めやすい

「恋に恋する」女性の特徴として、恋の初期段階ではとても情熱的ですが、そのドキドキ感がなくなると急に冷めてしまうことが多いです。

恋愛初期のときめきや高揚感に強く惹かれるため、関係が安定してくると「なんか違う」「つまらない」と感じてしまいがちです。そして次の恋愛に移ることで、再びあの初期のドキドキ感を求めてしまいます。

私の友人・恵美は、いつも恋愛が始まると「今度こそ本物!」と熱狂的に語るのですが、2〜3ヶ月経つと「なんかピンとこなくなった」と言い出し、別れを切り出すことを繰り返していました。

そして別れた直後から「次の恋が待ってる」と、また新しい出会いを求めるのです。これは映画や漫画のようなドラマチックな恋愛を求めている表れかもしれません。

  1. 恋愛が生活の中心になっている

恋に恋する女性は、しばしば恋愛を生活の中心に置きがちです。恋愛していない自分に価値を見出せなかったり、「彼氏がいない=ダメな女」というような図式を無意識に持っていることもあります。

「彼氏がいない期間が一番辛い」 「付き合ってる時が一番輝いてる気がする」

このように、恋愛の有無で自己評価が大きく変わることがあります。

社会学者の上野千鶴子さんは、こうした心理を「恋愛資本主義」と呼び、現代社会では女性が恋愛や結婚によって価値を計られる風潮があると指摘しています。SNSで羨ましがられるカップル写真を投稿したり、友人との会話で恋愛の話題ばかりを持ち出したりするのも、この心理の表れかもしれません。

  1. 自己投影が強い

最後の特徴として、「恋に恋する」女性は、恋愛を通じて「愛される自分」「魅力的な自分」を確認したいという欲求が強い傾向があります。

つまり、相手のことを知り、愛するというよりも、相手に愛されることで自分の価値を確認したいという気持ちが強いのです。SNSで恋愛の幸せをアピールしながらも、内心では「本当に愛されているのだろうか」という不安を抱えていることもあります。

「彼が私のことを大切にしてくれるのを見ると、自分の価値を感じる」 「デートの写真をSNSにアップすると、みんなに羨ましがられて嬉しい」

こうした言葉の裏には、恋愛を通じて自己肯定感を高めたいという気持ちが隠れていることがあります。

あなたは「恋に恋する女性」?セルフチェック

ここまで読んで、「もしかして私も?」と思った方もいるかもしれませんね。自分自身や身近な人が「恋に恋している」かどうかをチェックするための質問をいくつか用意しました。正直に答えてみてください。

・好きな人に対して「この人のどんなところが好き?」と聞かれたとき、具体的な答え(価値観や人柄)より「優しい」「かっこいい」などの抽象的な答えが多くないですか?

・恋愛がうまくいっていない時期に「自分はダメだ」と強く感じることはありませんか?

・デートのシチュエーションやロマンチックな雰囲気に強くこだわりますか?

・過去の恋愛で、はじめは熱烈に好きだったのに、3ヶ月以内で「なんか違う」と感じて冷めたことが複数回ありますか?

・恋愛していない時期に強い寂しさや空虚感を感じますか?

・相手との将来について具体的に考えるより、告白やキスなどの「恋愛イベント」を重視する傾向はありませんか?

・恋愛関係を他者(SNSや友人)にアピールすることが多くないですか?

これらの質問に3つ以上当てはまる場合、あなたは「恋に恋している」可能性があります。でも大丈夫。それは決して悪いことではありません。むしろ、自分自身の気持ちに気づくことが、より満たされた恋愛への第一歩になるんですよ。

私の体験:恋に恋する自分との向き合い方

実は、私自身も20代前半は典型的な「恋に恋する女性」でした。

告白された瞬間のドキドキや、初デートでのワクワク感に強く惹かれ、相手のことをよく知る前から「この人だ!」と思い込んでいました。でも、そのドキドキ感が落ち着いてくると「なんか違う」と感じてしまい、次の恋愛へと移っていったのです。

付き合う相手は変わっても、パターンはいつも同じ。そんな自分に次第に疑問を感じるようになりました。「なぜ私は恋愛が続かないんだろう?」「本当の愛って何だろう?」と。

ある日、連続した失恋に疲れた私は、思い切ってカウンセリングを受けてみることにしました。そこで気づいたのは、私が恋愛に求めていたのは「相手との絆」ではなく「愛されることによる自己肯定感」だったということ。子供の頃からの承認欲求の強さが、恋愛にも表れていたのです。

この気づきを機に、私は恋愛を一旦休み、自分自身と向き合う時間を持ちました。趣味の写真撮影に没頭したり、新しい友人関係を築いたり。恋愛以外の部分で自分の世界を広げていくうちに、不思議と恋愛への執着が薄れていきました。

そして時間をかけて知り合った今のパートナーとは、初期のドキドキ感だけでなく、価値観の一致や信頼関係で結ばれています。彼との関係は、映画のようなドラマチックさはないかもしれません。でも、一緒にいて安心できる、互いの成長を応援できるという、別の形の「愛」を感じています。

恋に恋する状態から抜け出す具体的な方法

もし、あなたが「恋に恋する」パターンから抜け出したいと思うなら、以下の方法を試してみてください。私自身やカウンセリングで関わった女性たちが実践して効果を感じたものばかりです。

  1. 自己理解を深める

まず大切なのは、なぜ恋に恋するのか、その根本的な理由を探ることです。

私たちが恋愛に強く惹かれる理由は様々です。寂しさを埋めたい、自己肯定感を高めたい、愛されることで安心感を得たいなど。自分の場合はどうなのか、じっくり考えてみましょう。

具体的な方法としては、日記を書くことがおすすめです。恋愛で嬉しかった瞬間、辛かった瞬間を書き出し、そこにどんな感情があったのかを掘り下げてみてください。

例えば、「告白されて嬉しかった→自分には価値があると感じられた」「別れが怖い→一人になるのが不安」など、感情の裏側にある本当の気持ちが見えてくるかもしれません。

また、もし可能なら、カウンセラーや信頼できる友人に話を聞いてもらうのも効果的です。自分だけでは気づけない視点を得られることもありますよ。

  1. 恋愛以外の「自分軸」を作る

恋に恋する状態から抜け出すために最も効果的なのは、恋愛以外の「自分軸」を作ることです。

仕事、趣味、友情、家族、社会貢献など、恋愛以外で自分が充実感や達成感を得られる活動に目を向けてみましょう。自分一人でも幸せを感じられる土台があると、恋愛への依存度が自然と下がっていきます。

私の友人の梨花は、連続した恋愛の失敗に落ち込んだ後、思い切って一人旅に出ました。そこで出会った風景や人々に心動かされ、「私は恋愛だけじゃなく、こんなことにも情熱を感じるんだ」と気づいたそうです。帰国後、彼女は写真サークルに入り、趣味を通じた新しいコミュニティを見つけました。

今では「恋愛があってもなくても、人生は楽しい」と笑って話す梨花の表情は、以前よりずっと明るく、自信に満ちています。

  1. 現実的な恋愛観を育む

映画やドラマのようなドラマチックな恋愛が現実には少ないことを認識し、現実的な恋愛観を育むことも大切です。

例えば、次に気になる人ができたら、「この人のどんなところが魅力的か」を具体的に考えてみましょう。外見や雰囲気だけでなく、価値観や人生観、日常生活での態度など、内面にも目を向けることが大切です。

また、デートの内容も「映えるかどうか」ではなく、「その人をより深く知るための時間」と捉えるといいでしょう。カフェでゆっくり話す時間が、実は高級レストランでのディナーより有意義だったりするものです。

私の知人の佐和子は、「理想の恋愛」を追い求め続けて疲れ果てた後、マッチングアプリで知り合った男性と「とりあえず友達から」という軽い気持ちで会うようになりました。特別なデートプランも、ドラマチックな演出もない関係でしたが、日常会話を重ねるうちに相手の誠実さや価値観の近さに気づき、自然な流れで交際に発展。今では「こんなにリラックスして付き合えるなんて初めて」と話しています。

  1. 恋愛のペースを意識的にゆっくりにする

恋に恋する女性は、恋愛の初期段階に強く惹かれるあまり、関係性を急いでしまう傾向があります。次からは意識的にゆっくりと関係を築いていくことを心がけてみましょう。

例えば、「3ヶ月は友達として過ごす」というルールを自分に課してみるのはどうでしょうか。相手の日常の姿や、様々なシチュエーションでの反応を見ることで、より現実的な相手像を把握できるようになります。

また、恋愛においても「今この瞬間を楽しむ」というマインドフルネスの考え方は有効です。「付き合うかどうか」「未来はどうなるか」と先のことばかり考えるのではなく、今日のデートや会話そのものを大切にする姿勢を持ちましょう。

恋に恋する自分を受け入れる〜必ずしも「抜け出す」必要はない

ここまで「恋に恋する状態から抜け出す方法」をご紹介してきましたが、実は必ずしも「抜け出す」必要はないのかもしれません。

人によっては、ロマンチックな雰囲気に酔い、恋に恋する感覚を楽しむことが、人生の大きな喜びになっている場合もあります。大切なのは、自分がどうありたいかを考え、自分なりのバランスを見つけることではないでしょうか。

もし、あなたが「恋に恋する自分」を受け入れつつ、よりバランスの取れた恋愛をしたいなら、以下のようなアプローチも検討してみてください。

  1. 楽しむ範囲を自分で決める

恋に恋する感覚を楽しみつつも、相手を傷つけたり、現実逃避にならないよう、自分なりの「楽しむ範囲」を決めておくのがおすすめです。

例えば、「恋愛初期の3ヶ月は夢見る少女のように楽しむ期間、それ以降は現実的な目で関係を見つめる期間」と割り切るのも一つの方法。

私の知人の美咲は、自分が「恋に恋するタイプ」だと自覚した上で、「結婚は別問題」と割り切っています。彼女は恋愛のロマンスを思い切り楽しみながらも、将来のパートナー選びでは冷静に相性や価値観をチェックする、というバランス感覚を持っているのです。

  1. 相手に正直に伝える

自分が「恋の雰囲気を楽しみたい」タイプだということを、相手にも正直に伝えておくことで、期待のミスマッチを防ぐことができます。

例えば、「今は気軽に楽しみたい気持ちが強いから、お互いゆっくり考えていこうね」などと伝えておけば、相手も心の準備ができますよね。

  1. 自分を客観視する習慣をつける

恋に恋する自分を「可愛い」と受け入れつつ、時々「これでいいのか?」と立ち止まって考える習慣を持つことも大切です。

例えば、月に一度、恋愛の現状を日記に書いて整理する時間を作るとか、信頼できる友人に素の自分を話せる関係を持つなど、客観的な視点を持つ工夫をしてみましょう。

私の友人の香織は、「恋に恋する自分」を「私の中の少女心」と呼び、大切にしています。でも同時に、定期的に姉と電話で近況を話す時間を設けることで、「大人の視点」も忘れないようにしているそうです。姉からの「本当にその人のこと好きなの?それとも恋愛自体が好きなの?」という問いかけが、自分を見つめ直すきっかけになっているとか。

一ヶ月で自分を見つめ直す〜具体的なアクションプラン

最後に、「恋に恋する」パターンを見つめ直し、より豊かな恋愛へとシフトするための具体的な一ヶ月プランをご紹介します。じっくり取り組んでみてください。

1週目:自己分析週間

まずは自分自身を知ることから始めましょう。以下のワークに取り組んでみてください。

・恋愛で何を求めているか、どんな時に幸せを感じるかをノートに書き出す ・過去の恋愛パターンを振り返り、共通点を探る ・恋愛以外の好きなこと(趣味、友達との時間など)を3つ挙げる

あるカウンセリング参加者は、このワークを通じて「私は相手より『愛される自分』に酔っていた」ということに気づいたそうです。気づきは変化の第一歩です。

2週目:恋愛以外の充実週間

この週は、意識的に恋愛以外の活動に時間を使ってみましょう。

・新しい趣味や習い事を始める(例:料理教室、読書会) ・長らく連絡していなかった友人に連絡してランチに誘う ・毎日、恋愛と関係ないことで自分を褒める習慣をつける

「恋愛以外に楽しいことがたくさんある」という実感が、恋愛依存から抜け出す大きな力になります。

3週目:現実的な視点を取り入れる週間

恋愛における「理想」と「現実」について考える週です。

・恋愛中の相手や気になる人に、将来の目標や価値観について質問してみる ・理想の恋愛と現実の恋愛のギャップについて考え、書き出してみる ・恋愛映画やドラマを控え、ドキュメンタリーや現実的な物語に触れる時間を作る

「理想化」と「現実」のバランスを取ることで、より地に足のついた恋愛ができるようになります。

4週目:振り返りと調整の週間

一ヶ月の取り組みを振り返る週です。

・この一ヶ月で変わった気持ちや気づきを書き出す ・恋に恋する自分を「楽しむ部分」と「変えたい部分」を分けて考える ・これからの恋愛で大切にしたいことを3つリストアップする

さいごに:あなたらしい恋愛のかたちを見つけるために

ここまで「恋に恋する女性」の特徴や向き合い方について、さまざまな角度からお伝えしてきました。でも、正解は一つではありません。大切なのは、あなた自身が満足できる恋愛のかたちを見つけることです。

ロマンチックな雰囲気に酔いしれることも、じっくりと相手を知っていくことも、どちらも恋愛の素敵な側面です。時には「恋に恋する」自分を楽しみつつ、時には現実的な視点で自分の気持ちを見つめる。そんなバランス感覚が、より豊かな恋愛への道を開いてくれるのではないでしょうか。

あなたの恋愛が、いつも新鮮で、そして心から満たされるものでありますように。そして何より、あなた自身が「恋愛がある時もない時も輝ける人」でいられますように。

私たちは恋に悩み、恋に喜び、恋に成長します。その過程すべてが、あなたの人生を彩る大切な一ページになるのですから。

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